sonicstepsのブログ

トットちゃんが妬ましい。エジソンを目指すとかあり得ない。 一部の成功者らの美談はさておき、多くの当事者にとって、発達障害はやっぱりつらい。 おまけに憎い。何よりそいつはかけがえのない人生を奪った元凶なのだ。 だけど……それでも僕らは生きてゆく、終わることのない絶望の毎日を。

僕は50過をぎても発達障害をやってる冴えない中年男です。エジソンやジョブスがどうかは知りませんが、僕自身にはさしたる個性も才能もなく、人生の敗残者として悶々とした日々を送っています。このブログで取り上げる発達障害者とは、一部メディアが持ち上げるような「障害を素晴らしい個性へと開花させた成功者」のことではありません。僕と同じく底辺を這いずる圧倒的多数の当事者たちに捧げるものです。

2021-01-01から1年間の記事一覧

ADHDとして生きるということ⑯ 急浮上、そして転落  

時はさらに過ぎ、僕はいつのまにか中堅社員になっていた。 同期の大半は管理職に出世していた。役員クラスを狙って動きだす者も少なくない。いまだ平社員の僕から見れば、すべてが遠い世界の出来事だった。 とりわけ辛かったのは名刺交換だった。白髪も増え…

ADHDとして生きるということ⑮ 心理療法と精神医療

精神的な失調を自覚するようになって以来、僕は心理学やセルフカウンセリングなどの書籍を読み漁るようになった。 その過程で知ったのは、精神医療とは概念の異なる心理療法の存在だった。 日々のストレスが限界にきていたにも関わらず、僕は精神科で治療を…

ADHDとして生きるということ⑭ 二次障害の併発

入社して何年も経つと、大卒の同期のなかには職制へ昇格する者も出始めた。落ちこぼれの僕には縁のない話だ。高卒の先輩の中には「そのうちお前もどんどん偉くなって、俺たちを顎で使うようになるんだろうな」などと冷やかす人もいたが、むろん本気でそんな…

ADHDとして生きるということ⑬ 出世コースから外れて  

結局、転職は叶わなかった。退路などないことを悟った僕は、つらさに耐えながらも現職にしがみつく道を選んだ。 だが、いくら努力してもミスは減らない。仕事は遅い。要領も悪いのも相変わらずだ。そのたびにたくさんの人に迷惑をかけるし、怒られる。だから…